1/4ページ目 お洒落な格好で出歩けば、僕がいてもいなくても、振り返ったり見惚れたりする男は普通にいる。 更に厄介なことに、彼女本人は全く気付いてない。 「タケル君、あのお店入ってもいい?」 「いいよ」 店の中でも視線を感じる。 いちいち彼女に注目しないでほしいよ。 これじゃあデートを楽しめない。 「タケル君」 悶々としている僕を、彼女の声が現実に戻す。 「何?」 「これ、どうかな?」 ヒカリちゃんが持っているのはアサガオの飾りが付いた髪ゴム。 薄いピンク色が似合って可愛いと思う。 「可愛いね。髪型変えるの?」 「うん。最近髪が伸びてきたから、くくった方がいいかな〜って…」 確かに最近、昔に比べたら長くなったと思う。 見ると、他にも飾りの付いた髪ゴムがたくさんあった。 「うーん……………これなんてどう?」 「あっ、ガーベラね。それも可愛いなぁ」 「これが一番いいと思うんだ」 「ほんとに? じゃあ、これにする!」 ガーベラには、2つ花言葉があるんだ。 1つは神秘。 神秘的なヒカリちゃんにぴったりだよね。 そしてもう1つは、希望。 君が可愛くなる度に心配するけど、誰にも渡さないよ。 いつだって、君の傍にいるから。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
[編集] |