1/2ページ目 「ヒカリちゃん、一緒に帰ろう!」 「タケル君? さっきの子はもういいの?」 「いいよ。話は終わったから」 「ふーん」 含みのある視線が気になる。 「何? 僕、変なこと言った?」 「別に」 「気になるよ」 「……タケル君って」 少し間を置いて彼女が話し出す。 「モテるのね」 「え…………?」 彼女の言葉を理解した途端、焦りが生まれる。 「別に、そんなんじゃないよ」 「隠さなくていいのに」 「委員会が一緒なだけだよ」 「そうなの?」 「そう」 「そっか」 何だか安心したように見えるのは気のせいかな? 「ヒカリちゃんはさ」 「ん?」 「好きな子とか、いないの?」 「…………」 「ヒカリちゃん?」 「ナ・イ・ショ。じゃあまたね」 いつもの別れ道よりも手前で自転車に乗ったヒカリちゃんは、振り返りもせずに走り去った。この反応は期待してもいいんだろうか。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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