1/8ページ目 Winter Kiss 「タケル君、今年は貰ったチョコ少ないんだね」 「当たり前だよ、義理チョコしか貰ってないもん」 「本命は?」 「断ったよ。僕が欲しい本命チョコは1つしかないから」 そう言って笑顔を向けてくる。クラスが違うから私はまだチョコを渡していなかった。崩れてないといいけど… 「はい、今年はガトーショコラよ」 「ありがとう」 その嬉しそうな笑顔を見ると、大変だったけど作ってよかったなって思う。だけど冷たい風はどうにもならない。マフラー巻いてるのに寒いから、明日からは手袋もして来ようかな。 「寒い?」 「うん、ちょっとね」 急に立ち止まったタケル君は、私の口元を覆っていたマフラーを首もとまで下げた。 触れ合った唇が離れたかと思うと、次の瞬間には優しく抱き締められていて、さっきまでの寒さが少しマシになった。 「ちょっとはあったかくなった?」 「……うん」 もう手袋は必要なかった。それどころかマフラーなしでも平気なくらい。あなたが暖めてくれるから、冬の寒さも平気なくらい、私の心はあったかいよ。 〜fin〜 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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