1/12ページ目 「なに?」 「俺、外交官になろうな思ってるんだ…」 「うん……」 「空は、何になるんだ?」 「私、ファッションデザイナー…やってみようと思う…」 「ファッションデザイナー?」 「うん。着物や浴衣をデザインして、お母さんやお弟子さんたちにもっと華道を楽しんでもらいたいの。私、家元ってガラじゃないけど、お花は好きだから、華道をしている人たちの力になりたい……そう思ってるわ」 「…………変わったよな、空…」 「太一だって、変わったじゃない。サッカー以外にも色々やりたいこと見つけて、頑張ってるんでしょ?」 「それはそうなんだけどさ…」 俺たちは、いい意味でだけ変わったわけじゃない。 年を追う毎に弱ってしまうチカラがある。 あの夏に最も輝いていたチカラは、大人になればなる程輝きを失う。 「私たちは、あの頃にはできなかったことができるようになった。子どもの頃にしかできないことも、大人にならないとできないことも、私たちの大切な役目だと思う。だから…」 迷わないで 「ああ…」 背中を押してくれる空が、みんながいるから、迷ったりしない。 大人になる時は迷わずになって、あいつらのためにできることをする。 俺たちを変えてくれた、あの世界と、かけがえのないパートナーのために。 でも、どんなに年を取っても変わらないものがある。 俺たちの心に、いつまでも残り続けるものが。 ゴキゲンな蝶になって きらめく風に乗ろう キミに会いに あの夏の日と同じ想いを抱いて <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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