不意打ちは突然に
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ピンポーン!

昼日中に誰かが訪ねて来るのは特別珍しいことはないと思う。
貴重な休日に出掛ける予定も今日はない。
別にお客さんが来ても困ったりはしない。
ただ……


「はい」

「丈先ぱぁい!」

「わっ…ミミくん!?」

ドアを開けるなり抱き着かれても平然として居られるわけじゃない。
取り敢えず倒れなかったのが奇跡だ。


「あの………ミミくん?」

「……久し振りに逢ったのに、丈先輩ってば抱き締めてもくれないの?」

「いっいや僕も逢えて嬉しいけど……」

突然過ぎて実感が湧かない。
連絡もなかったし、白昼夢に思えてくる。


「…ってミミくん!僕が出たから良かったものの、誰彼構わずこんなことしてないだろうね!?」

普段はアメリカに住んでるし、色々な意味で心配だ。

「やだ丈先輩ったら、こんなこと…他の人なんかにするわけないじゃない」

その言葉にほっとしつつ、僕はドアを閉めてから漸くミミくんを抱き締めた。


「おかえり、ミミくん」

「ただいま、丈先輩」



不意打ちは突然来るから不意打ちというんだ

(今度からは、やっぱりメールして)

(いきなりの方が嬉しいのにぃ…)
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