Eternal Love
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「大丈夫よ、タケルはそんなことしないわ」
「２人ともお幸せに」
「うん、みんなありがとう」
Eternal Love
もしも出逢っていなかったら、僕達は今どんな人になっていたのだろう。
最近こんな事を考えることが多いのは、これから先のことに期待と不安の両方を感じているからかもしれない。
「ヒカリちゃん、誕生日おめでとう」
「ありがとう」
いつもと変わらない。
変わりたいのに、昔負った傷が癒えなくて、一歩踏み出す勇気が出ない。
だけど花束を優しく見つめる彼女は愛しくて、僕に出来るなら幸せにしたい。
「でもタケル君、どうしてこの花選んだの？」
「ストレリチアは12月16日の誕生花なんだ」
「そっか……てっきり花言葉で選んでくれたのかと思ったのに…」
「えっ？」
「輝かしい未来」
その瞬間、僕の迷いは消えた。
今を逃したら、きっともうチャンスはない。
「ヒカリちゃん」
「何？」
「これ、開けてみて」
「うん……わぁ、綺麗」
その箱に収まっていたのは、希望と光の紋章が描かれたこの世に２つだけしかない指輪。
「これからも、僕の傍にいて下さい」
「はい」
勇気を出してよかった。
「嵌めてくれる？」
「うん」
彼女の薬指で輝く指輪は希望と光が１つになったようで、これから先の未来への不安さえも、小さい頃夢見ていた憧れへと変わっていく。
君となら、僕の夢も叶えられるかもしれない。
夢を夢で終わらせたくないから。
「幸せに、してね？」
「もちろん」
「あ…雪……」
街を白く染めていく雪は、天使の羽根が僕達を祝福しているようで、ふと昔、僕のパートナーの羽根が舞い降りたあの時のことを思い出した。
忘れちゃいけないことや苦しいこともたくさんあったけれど、それを乗り越えて来たからこそ、今の僕達がいるんだ。
決められたレールの上を進むんじゃなくて、僕達が選んで進んで行くんだ。
10年後も20年後も、その先も、ずっとずっと君を守っていきたい。
「ヒカリ……」
「ん？」
「ずっと傍で、僕を支えて下さい」
「うん…私は、ずっとタケルの傍にいるよ」
雪の中で交わした口付けは、お互いの想いを伝えるように暖かかった。
～fin～
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